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ガチな恋活/婚活ドキュメント

デート

3人目:浴衣で花火大会デート

2017/07/26

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3人目
出会い:アプリ/with
年齢:23
場所:地元の花火大会
印象:壇蜜さん似の大人っぽいキレイな女性
特記事項:地元の話題で盛り上がってLINE。まさかの同じ中学のかなり下の後輩。

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彼女とは9月に映画を見に行く予定だったけど、「浴衣で花火を見たかった」といった話をしたら一緒に見に行くことになり2日前に約束して急遽行くことが決まった。

それも浴衣があるから着付けてくれるというもの。
僕も浴衣は持っているので遠慮はするものの、荷物になるからという理由で下駄だけ持ってきてくださいとなった。

夜に電話がかかってきた。
元カノと同棲しているので友達と電話すると言って急いで近所の公園へ走る。

(※元カノは普段から特定の男友達と親しく連絡をとっているという僕に対してかなり訝しげな表情)

電話での彼女の印象はとても活発でおしゃべり。
好きな映画の話をいろいろ聞かせてくれた。
話題は尽きること無く50分ほど話して僕の充電が切れた。

8月21日

デートの日。
夜からなので日中は家で過ごす。
昼ごろ、ソファーでまどろんでいたら夢を見た。
普段は夢なんて見ない。

夢のなかでは相手の女性がLINEで他の男性に送る内容を間違って僕に送っているというもの。
僕はそれに嫉妬して起き、夢だったと安堵。
会う前から考えすぎていると思う。

最近、ペアーズやタップルからLINEでやりとりしているが会おうとまでは気が進まない女性を5名ほどまとめてFOしたばかりだ。
気になる女性ができると周りに気がまわらなくなるのはよくないと常々思う。
変な夢は彼女に対してウェイトが大きくなったからとしか思えない。

 

夕方
××時に△△駅のロータリーで、という約束。

家を出た時から雨が降り始め、天気も以前の予報よりも前倒しで早く雨が降る予報に変わっていた。
1本早い電車に乗ったので30分くらい早く着いてしまった。
山を挟んでいることもあり天候は崩れていない。
ポケモンしながら待つ。

しかし、5分前になっても来る気配がない。
用事があるとは聞いていたのでドタキャンは無いだろうとは思っていた。

待ち合わせ時間ちょうど。電話だ。

電話では道が混んでいて迎えに行くことができません、タクシーで□□まで来てください、タクシー代は払いますというもの。
ハキハキとしながらも申し訳無さが混じった口調で彼女も忙しかったのだと伝わってくる。
かなり予定を詰めて約束をしてくれていたようだった。

花火までの時間が無いので急いでタクシーを探す。
僕の地元は小さな街だが、坂道が多くタクシーはよく使われる。
お祭りの時はタクシーは絶対に捕まらない。
案の定、タクシー乗り場には長蛇の列。
呼んだところで待たされ、走っているタクシーも客が乗っている。
交通規制で渋滞にハマるからバスは乗らないほうがいい。

花火開始までに彼女に会って、浴衣を着付けてもらって、花火を見る場所までたどり着かなければならない。

(果たして間に合うか…)

場所は解る。僕が子供の頃よく遊んだ辺りだ。
近道も知っている。車よりも早く行ける自信がある。

運動なんてしばらくしてないが、やっぱり走るしかない。

下駄と手土産を持って地元の街を息を切らして駆け降りる。
途中、歩きながらも20分ほど走った。
タクシーなんか乗るよりはだいぶ早く到着することができた。
自分でも意外と走れるものだと関心してしまった。

しかし、せっかく着いたのにも関わらず汗が止まらない。
今朝めずらしくアイロンをかけたタータンチェックのシャツがビショビショだ。

息も身なりも整える時間が無いのでLINEで着いたよと伝えると、すぐ近くの家から出てくる浴衣姿の女性。

彼女「どうもー、はじめまして~!どうぞあがってください」

青い浴衣に薄いピンク色の帯。驚くほどしっかりと着こなしている。
写真よりもお化粧がしっかりしていて、真っ赤な口紅は浴衣に合わせたのだろう。

これから異性が部屋に上がるというのに緊張している様子は全く感じられない愛想のよさ。
かわいいではなく色っぽい。
10歳近く年下ということを忘れてはいけない。

こちらはとても緊張している。

部屋に入るなり簡単に挨拶を済ませ、服を脱ぎ、浴衣を羽織る。
鏡の前で彼女に帯を巻いてもらう。

彼女「かなり細いですね」

初対面の女性の家で浴衣を借りて着付けてもらうというのはなんとも不思議な体験だ。
ここまでお膳立てしてもらってありがたい気持ちが大きいが、どうしてここまでしてくれるのかわからず申し訳ないやら、大の大人が女性に身なりを整えてもらうというのがちょっと恥ずかしくもある。

浴衣を着たらゆっくりする間もなく、花火を見に外へ。
会場に向かう道中、浴衣の袖から風が通り抜けとても心地よかった。
久しく着てないから新鮮にも思えた。

露天で僕はビール、彼女はウーロン割。
彼女におごってもらう。
二人で飲みながら花火を見る場所を探す。

そうこうする間にまた雨が降り始めた。
今度はかなり強く、急いで近くのコンビニに行くものの傘は売り切れ。
地元ゆえ、彼女は身内のお店に傘を借りに行ってくれて、二人で傘をさして会場に向かう。

幸運にも花火開始のアナウンスが流れる頃には雨は止んだ。

地元の花火はそれなりに見応えのあるもの。
浴衣を着て、女性と一緒に花火を見るなんて、ずっと僕がしたかったことだった。
まさかそんな予定が2日前に決まるなんて。自分でもよく理解できていない。

花火はあっという間に終わってしまった。

海辺の街を歩き、彼女がソフトクリームをおごってくれた。
それでもやっぱり二人ともお腹がすいていたので、彼女が選んだイタリアンの老舗へ食べに行く。
彼女は常連のようだった。
ビールを飲むと酔ってしまうと言っていたが彼女はコロナを選び、僕はジントニック。
スパゲティーを食べながら仕事や趣味の話をした。

食事をした後はほろ酔いで夜風にあたりながら散歩。
海辺のベンチで夜景と月を見ながらいろんな話をした。

彼女が僕の友だちと知り合いだったこと、僕の母親が昔働いていた水商売の職場で過去に彼女も働いていたことなど地元という世間の狭さを感じる話。
経営者の愛人であったこと。最近までその人と付き合っていたこと。
よい印象は持てなかったが、そんなことわざわざ話さなくても隠すことは出来たはずだ。
次の男性を見つけて早く忘れたい気持ちもあるだろう。
彼女が正直で一途だということが伝わった。

同時に不思議であった「年齢
の割に大人っぽい」というのが合点がいったような気がした。

お酒も回っているせいか、浴衣からはみ出ている僕のふくらはぎを触って「細い~!」なんてこともあったり。
途中でまた雨が降ってきて相合傘をすれば手が触れたりも。

そんなことをしていたらそろそろ帰る時間。

「〇〇ちゃん、手を繋いでもいい?」

微かに握り返してくれる彼女の手。
女性の手を触れるのはどれくらいぶりだろうか。
こんなに柔らかかったのか

ボードウォークを歩きながら手を繋いですぐ近くの彼女の家まで。
子どもの頃に遊んだ公園を横切りるとあっという間に着いてしまった

着替えるとまだ少し時間がある。
本棚の本の話をする。
彼女は一番好きだという伊坂幸太郎の小説を僕にプレゼントしてくれた。
間もなく終電の時間になり彼女がタクシーを呼ぶ。

外に出るとさっきとは打って変わって土砂降りだ。
花火の間だけ天気が持ちこたえて本当に良かった。
(※とみーさん、てるてる坊主ホントにありがとう)

僕は名残惜しかったが、別れ際はとてもあっさりとしていた。
感謝の言葉しか出なかったが、言い足りなかった。

電車を降りてからの帰り道、なんともいえない虚しさだけが残った。
あんなに楽しみにしていた花火大会もあっという間だったなという虚しさ。
それと同時に手の届かない女性という虚しさもある。

彼女はアクティブで、色っぽくもあって、愛想が良すぎて、男性が喜びそうな接し方を心得ており、寡黙な僕に合わせて会話をたくさんしてくれ、どんな話にも合わせてくれる。
しかし、話のかわし方が上手く、間合いは常に調整されている。

敢えて花火が鳴ってる最中に話しかけ、僕が答えると大きな音で聞こえないので耳を傾け耳元で話し合ったり、花火が終わってから食事をするのに近くて美味しいお店を素早く決めたり、料理が届く寸前のちょうど良いタイミングでおしぼりを渡してくれたり、男性が会計をする隙を与えてくれたり、未来を想像させる発言をしたり、手をつないだり、あだ名で呼んでくれる。
でも、敬語は抜けなかったり、目が合うことは少ない。

前を歩く彼女の髪が薫っても
海辺で寄り添っても
彼女に触れられても
柔らかな手を握っても

それらは僕がずっと求めていたことだけど、何かが違う。
僕には響くものがなかった。

手をつないでいる時、係留されているヨットを横目に水商売のお客さんの感覚ってこういうことなのかなと思った。

彼女がデートを楽しめているのかが全く解らなかった。
そんな自分が恥ずかしい。

彼女はなんでもソツなくこなす。
僕は彼女がしてくれる細やかな気遣いがスキルのひとつと解っているのに、感情が知りたいと思ってしまった。

僕の勝手な願望かもしれないけど、どこか抜けていたり、隙があったり、無防備な可愛気がある仕草を求めているのかもしれない。

初対面の相手にそんなことを求めるのもいけないとも思う。
しかし、相手の本心が解らず、ずっと手が届かない感覚は彼女の感情に触れないと拭えないとも思う。
果たしてそこまでたどり着くことができるだろうか。
それってオンナに入れ込むってことなんじゃないか。
どうやらその入り口まで来てしまったようだ。

デートの余韻は思ったものよりも短かった。
彼女の髪の香りも忘れてしまった。
貰った本を開くことで彼女の部屋のお香の匂いが感じられる。
そこに含まれるわずかなタバコのニオイ。

彼女はタバコを吸わない。

彼女のことなんて何も解らなかったのに、その香りを感じる度にまた会えるだろうかと考えてしまう。

そうだった、帰り際に借りてきた傘を返さないと…

僕の抱いた虚しさの中には、はじまる前に終わりそうだと分かっていても、それでも気安く求めようとしてしまう自分の心の虚しさもあるのかも。

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